トップ «前の日記(2008-10-06 [Mon]) 最新 次の日記(2008-10-15 [Wed])» 編集

なりたま通信所業務日誌


2008-10-11 [Sat]

M-Vロケット実機公開展示

右:M-V実機 左:M-3SII実物大模型 本日よりISAS相模原キャンパスにおいてM-V実機の公開展示が始まるということで、小雨の降るなか披露式典および特別講演と合わせ出掛けてきました。

ISASメールマガジンによると、機体に何号機と表記すべきかという議論が内部であったようで、本日の式典での除幕で公表……のはずが、雨で濡れた幕が機体に張り付いて「M-V-2」の文字が透けてしまい、式典前から盛大にネタバレ。おまけに式典時、張り付いた幕が簡単に除幕できず10数名掛かりでひっぺがす羽目に。

式典後は、公開された機体をじっくり観察。第1段のSMRCとか、燃焼試験に供された第2段のノズル内部(残り香有り)まで見られます。ヤジ馬も多いので、写真撮影は後回し。

午後の特別講演では、キックモータKM-V1のノズル伸展スプリングなんつーアイテムが登場。ヲタ的にはこいつが最大の見モノかも知れん。あと、次期固体ロケットの森田プロマネは阪神ファンだということが判明しました(ぉ

講演終了後、雨も上がったので、改めてM-Vをじっくり見つつ写真撮影。ところで、俺としては第1段機体の正体が気になる(M-V-2の第1段は6号機に転用して飛ばしちゃってるはず)ところでしたが、ISASの中の人の説明を漏れ聞くところによると「計画中止のため、推薬を充填することなく終わった実物」とのことなので、PLANET-C用の9号機のモノと判明。第2段は言うまでも無く2号機のもので、ニコイチなわけだから展示機を2号機とも9号機とも呼び難く、こりゃ号数表記が議論になるわけだわ。それにしても、隣のM-3SIIが随分と細く見えます。

とまぁ、宇宙開発ファンの見モノがまたひとつ増えました。機会があれば、いや機会を作ってでも、M-3SII共々「匠のロケット」の姿を見ておくとよろしい。