2011-12-06 [Tue]
■ 冬コミ新刊、入稿完了
先月からの新刊作り、ギリギリまでレイアウト調整に悩んだりしましたが、何とか日曜の夜に脱稿。一日寝かせて校正とデータチェックを行い、日付の変わった本日未明に印刷所へのデータ入稿を完了。寝ている間に印刷所のデータチェックをパスし、朝には印刷への GO 判断*1が出ました。よし、事故でもない限りこれで新刊は冬コミに間に合うぜ。
印刷代節約のために納期が 8 日と長めなので、今度の種子島行の前に入稿完了・印刷開始まで済ませておきたかったもので。島に渡ってから再入稿の必要が出てきては対応が遅くなるし、島から戻ってからの入稿では宅配搬入の期限に間に合わない。繁忙期ゆえ印刷所のデータチェックに時間がかかるかもと思い早めに入稿してみたら、思いのほか早く印刷開始までこぎ着けることができました。島から戻ってきた頃に納品ですな、わくわく。
*1 OK/NG でなく GO/NOGO と呼ぶあたりが以下略。
2011-12-09 [Fri]
■ H-IIA F20 打上げ観戦 1 日目
出発
というわけで、本年 3 度目のロケット打上げ観戦に出かけてまいります。今回は打上げ前日の航空券が確保できなかったため、前々日の夕方に現地入りする方向で。しかしこのパターンだと、鹿児島への移動中に打上げ 2 日前の判断で延期が出る可能性が。気象情報を見ても、11 日の天候は結構微妙だし。
昼前に羽田空港到着、荷物を預けて軽く食事を済ませ、保安検査を通過。搭乗前に Twitter のタイムラインをチェックしていると、現地入りしている @koumeiShibata さんが「打ち上げ延期 !」と。キター orz
延期
程なくしてプレスリリースが届きました。「12 日以降」とあるのがせめてもの救い。予定日未定のまま待ち続けるのは精神衛生的によろしくないからねぇ。
JL1871 便は JEX による運行。機材は B737-846 (JA333J)、小型機の後部席を修学旅行生が占め、見事に満席。出発は定刻だったものの、強い向かい風のために鹿児島到着は 10 分程度の遅れ。まぁ今回は乗り継ぎに余裕があるので当方への影響は無し。
島上陸
鹿児島発種子島行最終便、JN3775 便、SAAB 340B (JA8886) はさすがに空席あり。厚い雲を抜け、夕闇迫る種子島空港に無事到着。あぁ、なんかもう「帰ってきた」という感覚ですよ既に。レンタカーを受け取る際にさっそく「延期になっちゃいましたねぇ」と声掛けされるのもすっかりお馴染み。
さすがに夕方なので、寄り道せず西之表に移動して投宿。まずはいつもの一条で、島帰還と打上げ成功祈願で軽く乾杯。
2011-12-10 [Sat]
■ H-IIA F20 打上げ観戦 2 日目
島散策
本日中に打上げ日再設定が出ることを期待しつつ、いつものように島巡りで時間潰し。喜志鹿埼から旧・野木レーダ局、中割コリメーションと島内の JAXA 施設を巡り、昼頃に TNSC へ。今後の行動に備え、明るいうちに広田入口の検問で通行証を確保しておきます。
宇宙科学技術館で軽く時間を潰し (なにせ IGS 絡みなので打上げに関する情報は無し)、門倉岬に島間港、宇宙ヶ丘追跡所と巡って、河内温泉で休憩。風呂ったあとは、TNSC の中の人 @eito_eito さんのお誘いで、上中の安兵衛で晩飯。
H-IIA F20 再スケジュール
TNSC に居る間にプレスリリースが出ました。やはり 12 日。天候も回復しそうだし、よーしよし。
月蝕観望
今宵は皆既月蝕。当初予定ではロケット機体移動の頃に蝕が始まる絶妙な光景が見られるはずでしたが、ロケット側が延期になったので (月蝕は延期にはなりません)、月蝕のほうに専念する方向で。TNSC 内、竹崎の固体ロケット燃焼試験場傍の浜で見ることにします。さすがに、他に人は居ませんでしたが*1。
蝕の始まりの頃は薄雲が出ていたものの、2250頃に雲が綺麗に消えた。そして皆既蝕が始まる。満天の星空のなかで赤く光る月。こんな光景を種子島で観るというのは、島に移住しない限り今後一生無いんじゃないか。なんとも僥倖である。
日付が変わり、皆既蝕が終わって 4 割ほど戻ってきたところで、厚い雲に覆われて見辛くなった。ここらで撤収、西之表に帰還。
*1 竹崎観望台で見ていた人は居たらしい。
2011-12-11 [Sun]
■ H-IIA F20 打上げ観戦 3 日目
Y-0
昨日の再設定から予定通りに事が進めば、本日から Y-0 カウントダウン開始。夜の機体移動まで、島内の様子を眺めながら時間を潰す方向で。午前中に一度南種子へ赴き、打上げ告知や規制告知の看板が改まっているのを確認。立入規制開始が 0100 とあるので、機体移動は 2130 頃かと見当をつけます。そして宝満神社で打上げ成功祈願を済ませておく。
午後はいったん中種子へ戻り、@iwamototuka さんをピックアップ。昨日は徒歩とヒッチハイクで TNSC まで行かれたとのことで、夜の機体移動を見に行くのにヒッチハイクは (特に帰りが) キツかろうと、クルマ同乗しませんかと Twitter でお声掛けした次第。で、俺も未だ済ませていなかった、見学場所の様子見で長谷→御視察所→上里→「湯」と巡ってみる。上里は以前にも増して草木が成長し、射点方向を見通せるポジションが限られてしまうのが難点。やはり今回も「湯」が最有力候補かな。モロに逆光になるけど。
そして TNSC へ。せっかくなので広田入口の検問の様子も見ていってもらいましょう。もちろん、既に通行証を確保しフロントガラスに貼ってあるので、徐行するだけで通過。大崎射点傍の「浜」にも出てみましたが、さすがに今回は吉信射点直下まで突撃するのは自重する方向で。「浜」から振り返ると、ロケットの丘展望所にちょうど施設案内ツアーのバスが停まっている様子が見えた。ひょっとして、こちらにも気付いてたか ?
門倉岬の御崎神社を訪れるなどして、少々早いけど上中で夕食。二人してインギー鶏をいただく。食事後にチェックした @koumeiShibata さんのツイートによると、機体移動は GO が出た模様。その後河内温泉で休憩、いよいよ機体移動へ。
機体移動
再び TNSC へ。大崎射点傍にクルマを留めて「浜」へ。さすがに警備員がガードしていますが、人数とか少々念入りにチェックされたものの浜へは出られました。温泉で少々ノンビリしていたこともあり、VAB 扉は既に開放済み。
予想していた 2130 になっても移動は始まらず少々気が焦るうち、2145 に「間もなく ML*1 移動開始」との射場アナウンスが流れる。というわけで、2200 から機体移動開始。VAB から御本尊が現します。いつものように、20 分程度で射点到着。ちなみに、これまでの機体移動見学では気がつくといつの間にか VAB 扉が閉まっていたりしたのですが、今回機体だけでなく VAB 側も注意して見ていると、2210 頃から扉が閉まり始めたのを確認できました。機体移動開始 10 分後から閉まり始めるわけですな。
警備員さんにお礼しつつ浜から撤収。大崎射点横の坂道、第 4 光学観測所入口、竹崎射点、上里の路上からとアングルを変えつつ機体を写真に収め、宿へ帰還。燃料充填に GO が出たのを確認して、少々仮眠。
*1 ML = Mobile Launcher (移動発射台)。射点作業上は「機体移動」ではなく「ML 移動」と呼ぶらしい。
2011-12-12 [Mon]
■ H-IIA F20 打上げ観戦 4 日目
打上げ当日
0500 起床。悪いニュースが無いことを確認して、0600 西之表出発。今日も中種子・野間で @iwamototuka さんをピックアップし、上中で食糧調達の後、0730 頃「湯」到着。さすがに見学者の数はさほどではないものの、早めに三脚立てて撮影場所を確保。
今回、延期のために打上げ日が平日となったこともあってか、「湯」での見学者はやや少なめな感じ。それでも、1 時間前頃から賑わいを見せる。いつもの IGS 打上げのときよりも気持ち少ないかな、といったところ。海上に雲があるものの、飛行する方向はよく晴れており、観る分にはほとんど影響なしと思われます。なにげに今年の種上げは 3 機とも快晴下での打上げじゃないか。
リフトオフ !
1021 ちょうど、リフトオフ ! 前回の F19 のときと同様、超望遠レンズ越しに SRB-A 分離まで追跡・視認することができました。しばらくすると、@koumeiShibata さんのツイートで「衛星分離」の報が。これで 20 機中 19 機の成功、H-IIA 単独で成功率 95% に達したわけです。よきかなよきかな。
後で写真を見返してみると、今回は微妙にピントの甘い画が多いなぁ、という結果。特に、上昇中の機体の画はかなりピントを外したものを量産してしまいました。レンズ側の AF/MF 切替リングが中途半端な位置になってしまい追跡時に AF が効かなかったのが敗因。撮影前のチェック項目を見直さねば。
打上げ後
規制解除に少々時間がかかったものの、TNSC へ赴き打上げ後の射点を遠望。射点上の ML は焦げているものの、前回のように放水が続けられているわけでは無し。前回も今回も H2A202 型だけど、射点へのダメージに違いが出るものなのかねぇ。
打上げ後の様子を見て回るうちにお昼どき、竹崎の職員食堂に潜り込む。打上げ当日でもちゃんとオープンしてました。メニューはうどん・そば・カレー限定でしたが。ちなみに、食堂内のテレビでは打上げの記者会見およびブリーフィングが中継されていました。おお。
上里での打上げ祝賀の幟や横断幕を眺め、野間まで @iwamototuka さんを送り、早めに西之表に帰投。睡眠不足もあって少々寝落ちしてしまった。夜は当然、一条で打上げの打ち上げ。カンパーイ !
2011-12-13 [Tue]
■ H-IIA F20 打上げ観戦 5 日目
帰還
今回の打上げ観戦行は当初より本日まで。1 日の延期のみで上がってよかったよかった。午後の高速船まで時間があるので、島を去るまでに、もう一度 TNSC へ。道中、島名物のノンビリ運転のクルマに阻まれて到着が遅くなったので、1100 の施設案内ツアーはパス。打上げ直前直後は見られる場所も限られるので、さほど惜しくは無いけど。
土産物を物色したのち、河内温泉が定休なので大和温泉で軽く休憩。西之表へ戻りクルマ返却。そういえば、今回は西京ダムを訪れていなかったなぁ。
前回同様、1530 のトッピー 2 で島を去る。また帰ってくるぜ !
大きく揺れることも無く鹿児島港到着。中央駅で夕食を済ませ空港へ移動、羽田行最終 JL1878 便 (JEX 運行)、B737-846 (JA316J) に搭乗。前回よりも羽田着が遅いもので自宅最寄までのバスが終わってしまったので、最後はタクシーで帰宅。お疲れさまー。
2011-12-28 [Wed]
■ コミックマーケット 81 参加情報
本日は仕事納め、明日からいよいよ冬コミです。これまでも一般参加してましたが、今回は 2 日目がサークル参加、いつもと違うぜ。
というわけで、直前ではありますが、「なりたま通信所」の頒布物の告知をば。配置は 30 日 (金曜、2 日目) 東フ-25b です。
- 新刊「Parabolic Antenna !」
- 発行日 : 2011 年 12 月 30 日
- サイズ : A4 横
- 総ページ数 : 24P (表紙込)
- 頒布価格 : 500 円
- 内容 : JAXA や NAOJ 等、日本各地のパラボラアンテナの写真集
ネタバレも何なので詳細は見てのお楽しみとさせていただきますが、当然ながらたかだか 24P (表紙と奥付を除いた本文は 21P) では訪問済みのパラボラの全ては紹介しきれません。今回掲載できなかったパラボラについては第 2 弾、第 3 弾に乞うご期待。そして次なるパラボラ写真集を作るかどうかは当方のモチベーション次第なので、次回以降も期待されるならば是非ともお求めいただきたく。
正直、この手のモノがどれだけ売れるのか未知数ですが、仮に今回の搬入分が完売したとしても、自宅にはまだまだ在庫が残る罠。どうやって捌くかねぇ。
なにはともあれ、サークル初参加のため至らないところも多々あるかとは思いますが、東 5 ホール、宇宙機関連の島の片隅でお待ちしております。よろしくお願いいたします。
2011-12-30 [Fri]
■ コミケでパラボラアンテナ写真集を頒布した
というわけで、いい歳したオッサン一人、初のサークル参加をしてきました。新刊 1 種類しかないので、二山に分けて表紙と裏表紙をそれぞれ上にするというセコいディスプレイww
開場直後はあまりパッとしなかったものの、1030 頃から宇宙関連島への人の流量が増えてくるとそこそこの喰い付きを見せる。周囲がロケットやら宇宙機やらのなかでパラボラオンリーというのも、アクセントがあってよろしいかと。女性参加者が「あ、うすださんだ !」と立ち止まるパターンも結構あったり。で、13 時過ぎには、まさかの完売。こんな特殊過ぎるジャンルが完売してしまうとは、コミケ恐るべし。まぁ 500JPY という価格設定*1の勝利でしょうな。
とはいえ、自宅にはまだ大量の在庫を抱えているので、残りは来年の「東京とびもの学会」で再頒布する方向で。
*1 今回の搬入数では完売しても赤字ですが、印刷した部数が全て売れれば僅かなりとも黒字となる設定。
● mizuyon [完売おめでとうございます。 大学生の子供に買ってきてもらいましたが、うかがったのは昼頃だったそうで、無事に購入でき..]
● なりたまさひろ [ありがとうございます。 今回掲載できなかったパラボラは、次の夏コミで出すであろう第 2 弾にご期待ください (その..]