2005-08-02 [Tue]
■ 2005年度版野辺山観測所特別公開日攻略法
先日、国立天文台の中の人からメールがあり、野辺山の特別公開の案内を頂きました。もとより出掛けるつもりではおりますが、広報担当者様からお声を掛けられては、万難を排してでも行かねばなるまいて。
で、特別公開の攻略に関しては天文台マダム日記が参考になります。何やら今年は随分と気合の入った企画が目白押しのようで。ピンバッジをげっちゅするのは基本中の基本として、運が良ければ45m電波望遠鏡を操作できる……かも。
■ 「日本のロケットの神様」の命日
もちろんここで言う「日本のロケットの神様」とは、「まんがサイエンス」に登場する日本のロケットの神様こと「おおすみ」を指します。33年間も軌道上にあった日本初の人工衛星は、一昨年の今日、北アフリカ上空で大気圏に突入し消滅した。
そういや、内之浦宇宙空間観測所のレポートが1年近くも書きかけのままだったり。いい加減に仕上げねばと焦っていますが、訪問順からすると鹿屋航空基地史料館のほうが先なので。鹿屋に関しては今ちょうど文献を漁っている最中なので、もう少し時間がかかるかも。まぁ盆休みにでもボチボチ手掛けるとしよう。
2005-08-05 [Fri]
■ 戦艦大和の悲劇
昨晩、何気にテレビを見ていたら、「その時歴史が動いた」の再放送で帝國海軍洋上ホテル戦艦「大和」を採り上げていた。内容自体は「大艦巨砲主義の敗北」という、ちょっと戦史をかじれば誰でも気付く程度のものではありましたが、呉の大和ミュージアムを無性に見に行きたくなってしまいました。
調べてみれば、「ムーンライトながら」から乗り継げば18きっぷでも15時には呉に辿り着けるので、当日中でも閉館まで2時間近く堪能できそう。うん、これで決まり。帰りは飛行機を使うとして、今夏のうちに出掛けるとしよう。
と、その前に、今夜から夜行で某所へ出掛ける予定。なんか今週末も暑くなりそうだなぁ。天気がよさげなのは歓迎ですが。
■ ムーンライトえちご
新宿23:09発、新潟行「ムーンライトえちご」で出発。18きっぷシーズンの週末だけに、満席だってさ。新宿発時点では隣席は空いてたけど、この先窮屈な思いをするんだろうな。とっとと寝るに限ります。
2005-08-06 [Sat]
■ 新五十川トンネル
「ムーンライトえちご」→3921M→821Dと乗り継いで羽越本線を北上。途中下車しつつ小ネタを拾ってまいりませう。
と言うわけで、羽越本線の小ネタその1。五十川駅秋田方上り線にある、複線断面を鉄道と道路が共用する珍トンネル。架線にAC20,000Vが常時加圧されている営業鉄道路線のすぐ隣を、生身の人間が平気で歩いているんだから、実はとんでもないトンネルなのでした。
途中下車して1本遅らせても、酒田以北への接続列車は結局同じなので、こういう芸当も可能。しかもその間に上り列車が2本(特急1、普通1)通過するので、走り撮影もバッチリ。ナイス過ぎです。でも、「鉄」な乗客が多いにもかかわらず、五十川で降りたのは俺一人でしたけど。お前ら、アンテナ感度低過ぎ(←俺の趣味が特殊過ぎるだけ)。
■ 折渡トンネル
酒田で乗り継いだ539Mを羽後岩谷で捨て、駅から炎天下を30分ほどテクテク歩く。羽越本線小ネタその2は、日本で初めてシールド工法が採用された折渡トンネルの記念碑です。あぁ、なんてマニアックな……。
トンネルの岩谷側坑口近くに、慰霊碑と共に「楯構掘鑿折渡隧道竣工記念碑」が。楯構(じゅんこう)という見慣れない日本語がシールドのことです。またひとつ勉強になりましたね。
素直に羽後岩谷駅へ戻ればいいものを、なぜか「折渡峠を徒歩で攻略してやるぅ」と勢い付き、1時間かけて隣の折渡駅まで歩く。多分、あまりの暑さに頭が熱暴走したのでしょう。
■ 道川海岸 秋田ロケット実験場跡
折渡駅から道川駅までわずか14分、冷房で涼む暇もありゃしない。そして道川駅から徒歩10分、本日のメインの目的地、道川海岸の東大生研秋田ロケット実験場跡地へ到着。50年前の今日、それまで水平発射試験を繰り返してきたペンシルロケットの、初の上空への打ち上げ実験がここで行われたのでした。本日特別なイベントが催されるわけでもないのですが、あえて50周年の日付を選んで訪問するのがネタ野郎の心意気というものです。
快晴! そして暑い!! 糸川英夫はじめ東大生研の皆様は、50年前もこんなクソ暑いなかでペンシル300を打ち上げたのでせうか。そりゃビニールテープ留めじゃ熱で伸びてランチャから転げ落ちるわな。
■ 秘境駅・桂根
道川の2駅隣には、1日に下り3本・上り4本しか停車しない、列車到達難易度の極めて高い「秘境駅」桂根があります。道川海岸で時間を潰すうちに夕方近くなったので、いったん新屋まで行って上り列車で折り返せば攻略可能です。折角なので、行ってみるべし。
桂根下車後、程なくして列車接近音が鳴り始める。カメラを構えて待っていると、やって来たのは583系の団臨(甲子園応援団体列車)! おまけに交換待ちでしばらく停車。なんてラッキー。
駅周辺には多少の民家があり、「周囲に何も無い」秘境駅とは趣を異にしますが、いかんせん停車列車が少な過ぎ、日常生活の足としてほとんど機能していないのが実態でしょうか。ちなみに、国道沿いにコンビニがあるので、駅周辺の利便性は実は道川よりも上かも。
■ 道川の夕暮れ
列車ダイヤの都合上、再び舞い戻って来ました道川へ。ここまで来りゃ毒食わば何とやら、日没まで見送ってやろう。
今回もいろいろと道川の写真(相変わらず、記念碑以外は何もありませんが)を収めてきたので、帰ったら秋田ロケット実験場の記事に写真を追加するとしよう。的川先生にもまた使ってもらわねば(←まだ言うか)。
秋田駅の近くに安い宿を確保できなかったため、本日は大曲まで移動して投宿。あー、疲れ過ぎた。
2005-08-07 [Sun]
■ ダラダラ戻るよ〜
本日は、18きっぷでひたすら東京へ戻るのみ。ずいぶん無駄な気もしますが、秘境駅巡りなぞやってると今日中に戻れないので。なにせ大曲から東京まで12時間だ。
北上線経由で東北本線へ抜けるので、国立天文台水沢を覗いて来るというオプションもありますが、水沢は来月の一般公開に行く予定なので、今回はパス。少しでも早く戻ることにしよう。
2005-08-12 [Fri]
■ 本: らき☆すた (2)
えーと、当サイトも世の趨勢に従いAmazonアソシエイトに参加いたしました。これでウチとこも「アサマシ系ブログ」の仲間入りやね……ってーのはともかく、一発目がこれかよ!(←他意は無い、ええ全く)
いつもながら「大きなお友達」がプッとするようなゆるいネタだらけの4コマ。連載が複数誌にまたがっているので、単行本の存在はありがたい。例によって「歩く萌え要素」みゆきさんの攻撃力が強いわけですが。なにせ「天然」で「眼鏡っ娘」で「きょぬー」ですから。個人的には、みゆきさんの母に萌えますが(マテ)。
あと、P54のネタには激しく同意してしまいました。野郎だって少女マンガも読むさ。
2005-08-13 [Sat]
■ コミックマーケット68 二日目
ヲタクの夏の風物詩、夏祭りこと夏コミ。開催は昨日からですが、サラリーマンな皆様の場合は本日から参加という方も多かろう(含む俺)。始発で出掛けた甲斐あって、ビッグサイトがこんなに近くに。雨降ってるけど。幸い雨は小降りなうえに早々に上がってくれたものの、今度は傘の処置に困ってしまう。迂闊にも折り畳みでないヤツを持ってきてしまったからなぁ。
本日のターゲットは、企業ブースと鉄道・メカミリ方面。すべて西館で用が足りるので俺的には好都合です。あらかじめ購入予定と整列順序の作戦を練っておいたのが功を奏し、1時間半で企業物販モノはコンプリート、直ちに西1に下ります。こちらも、お目当てのジャンルが固まっているうえに数も知れているので、1時間と掛からずに完了。あまり沢山は買い物しませんでしたが「宇宙の傑作機 No.8 ヴォストーク宇宙船」(風虎通信)が良い買い物でした(実はチェックし忘れていたので、見つけられたのはほんとラッキー)。午後はまたしても企業の無料配布モノを漁り、某企業ブースでのトークを拝聴するなど、なんだかんだで16時半まで居座ってしまった。
それにしても、プリズムアークの紙袋デカ過ぎ。横長で肩に掛けるタイプだから、人込みの中での取り回しが悪い悪い。サイズがサイズだけに他の紙袋の中に収めることもできず、結局こいつを使わざるを得ない。おかげで西1とかで何度「デカイ紙袋だなぁ」と言われたことか。おまけに、こいつを担いで帰路の電車に乗るさまはほとんど「勇者様」だぜ。
2005-08-14 [Sun]
■ コミックマーケット68 三日目
本日は東館側で待機。スカパーのパラボラ(アップリンク局?)を見つつ待ちます。朝っぱらからクソ暑いぜ!
いつもながら、午前中は壁サークルに並び、昼過ぎにコンピュータ系サークルを覗き、午後の残りは落穂拾いというのが三日目の作戦。単独行動では並べる行列にも限度があるし、実弾も潤沢ではないので、押さえとくべきサークルを確実に押さえられるよう時間配分を計算しなくちゃ。更に、実際の待ち時間や行列の成長具合を見つつ適宜計画を修正する必要があります。私の場合、ここら辺の(コミケで鍛えた)勘どころが各地の施設公開イベントで活かされることになるので、バカにしちゃいけない。
最終的に新刊を確保できた壁サークルは計5。当初計画数(7サークル)には及ばなかったものの、まぁ身一つじゃこんなもんよ。コンピュータ系では、いつもチェックしている松浦リッチ研究所の新刊1と既刊改訂版1を入手できただけでも十分OK。新刊は「ウソプレス『できねシリーズ』第1弾」という素敵なネタですが、インプレスの中村友次郎氏(窓の杜でコミケ直前体験版特集を企画した方)の名刺がブースにあったのが笑えました、ハイ。
あまりの暑さに参ったのと、あまり無駄使いして盆休みを平穏無事に過ごせなくなるのも困るので、15時半に撤収(←結構最後近くまで居残ってるやんけ)。とっとと帰って一風呂浴びて、帰省の準備をしませう。
■ 盆休み
世間ではUターンも始まっているようですが、旧盆が週末と重なるカレンダーでは、前か後の一週間に夏季休暇を取得する選択肢もサラリーマン的にはあるわけで、私は来週一週間が夏休み、今晩の夜行で帰省です。もちろん、昨日今日の戦利品も一緒。なにせ「夏コミ新刊のない盆休みなんて暇で暇でしょうがない」ですから。
2005-08-18 [Thu]
■ Uターン
4日ほど田舎でマターリした後、本日の夜行で帰京の途に。この間、ネット環境が貧弱だったのをいいことに更新サボりまくってました。おかげで、直前の日記のリンク元表示がえらいことに。
会社の夏期休暇は明日まで取得してますが、明日はホレ、ペンシルロケットフェスティバルがありますので、それまでに戻らねば。加えて、明後日は野辺山だし。相変わらず、イベント主体に夏休みを計画する野郎だわな。
え、溜まってるレポートは仕上がったのかって? そりゃもー、三食昼寝付きの優雅な生活送ってりゃ以下略。
2005-08-19 [Fri]
■ ペンシルロケットフェスティバル
つーわけで、帰京早々東京駅のコインロッカーに荷物を放り込んで幕張まで。駅からメッセへ歩くだけで汗だく。関東も暑いのぉ。
目玉企画のペンシル水平発射再現試験は計3回。ご丁寧に3回とも見てしまいましたが、なにぶん一瞬のことなので視覚的には何が起きたのかほとんど分からず、鋭く乾いた発射音と後に残るダブルベース火薬の匂いがそれと分かるのみ。写真? 薄暗い屋内で1/8secのシャッタースピードしか得られない状況で70m/s以上で飛翔するものがまともに写るわけないでしょ、たとえ運良くタイミングが合っても。まぁランチャーとか発泡スチロールのストッパーに突き刺さったペンシルは思う存分撮っておきましたけど。
なにかペンシル50周年にちなむモノを土産にと探してみると、50周年ロゴをあしらったピンバッジが。おぉ、こういうのを探していたのよ。限定200とあったので即効で買ったけど、イベント終了間際まで残っていたっぽい。ピンバッジはコレクション対象としてそこそこメジャーなものだと思うけど、客層の違いかねぇ(なにぶん夏休み中の平日なもので子供連れとかが多かった)。あとは、ペンシルロケットの木製実物大モデルとか。それにしても、物販ブースがいまだに旧ISASと旧NASDAで分かれているのはどうよ?
2005-08-20 [Sat]
■ 小淵沢
朝4時起床、18きっぷでお出かけ。いい天気だ! ちと雲が多いけど。小淵沢駅で昼食用に駅弁を所望し、あえて八ヶ岳とは反対の右側座席を確保、準備はOK。
■ 国立天文台野辺山 特別公開
小淵沢で空模様を見たときは、山のほうは雲が多くてちと心配だったけど、野辺山に着けば適度に雲が切れ、良いイベント日和です。
今年の野辺山の特別公開は新趣向が盛り沢山。まずは干渉計エリアで、素子の移動実演を見る。なにせ午前中に1度のみなので、何が何でも最初に見ておかねば。35トンもの素子を乗せた台車の移動速度はさすがにゆっくりですが、少し意識して早足で歩かないと追いつけない程度だったので「意外と速い」といった印象。
本館で講演を拝聴し、スタンプラリーしつつ各展示エリアをひととおり巡った後、かの45mエリアへ。去年の特別公開時は真横を向いたままだったと記憶していますが、今年はグォングォン動いております。いろいろな角度を向くディッシュの撮影に夢中になるうち、次の講演の時間が迫ります。もしかして、俺に昼飯を食う時間を与えないつもりですか?(違
2回目の講演を聴き終われば、もう残り1時間。飽きもせず45m鏡のもとへ行けば、下部受信機室の公開はもう終わった模様。俺としたことが、時間配分を誤ったか。まだまだ修行が足りんのぉ。なお、45m鏡の操作体験は見事抽選漏れでした、ぐっすん。
45m電波望遠鏡は、終了時刻まで回り続け、その迫力と任意のアングルを無理やり堪能させられる、「嫌」なイベントでありましたとさ(←もちろん反語)。
写真は、本日の戦利品、NRO謹製ピンバッジ。うん、良いコレクションになったぜ。
2005-08-24 [Wed]
■ TX開業
首都圏では昨年のみなとみらい線以来久々の鉄道新線。早起きして出勤前につくばまで1往復というのも不可能ではありませんでしたが、そんな暇があったら1分でも長く寝ていたいと思う軟弱者なので、週末までお預け。
TXと言えばデッドセクション、デッドセクションと言えば気象庁地磁気観測所(当サイトでは「柿岡地磁気観測所」は不許可)。晴れて開業成ったので、建設中という文言を削除しました……と、ここまで書いてから筑波宇宙センターの記事も修正せねばと気付いたり。あぁ、かったるい。
■ ☆
ついついTXの話題に眼を奪われがちですが、OICETSおよびINTDEXの打ち上げ成功というニュースも。ロケットが日本のじゃないので話題性には欠けるでしょうが。つか、俺も帰宅してJAXAのプレスリリース配信メールで初めて気付いたくらいだし。
で、OICETSの愛称は「きらり」ですと。旧NASDAの伝統(?)に則って「ひかり」とならなかったのは残念至極(ぉ。
2005-08-27 [Sat]
■ つくばエクスプレス
「乗り鉄」な私としては、早いとこTXに乗ってしまわないことには、気になって仕事中も眠れません(ぉ。もちろん、この週末のうちに攻略しておきます。先頭車かぶりつきの「鉄」丸出し行動もいいですが、着席乗車するなら、4号車のつくば寄り、パンタグラフ下のクロスシートを狙うべし。なにせ私鉄初の交直両用電車だ。
守谷〜みらい平間の交直デッドセクション箇所は、防音壁上部に赤いマーキングが施されているので、架線を凝視していなくともそれと判ります。もちろん今時の電車ゆえ、車内照明はバッテリーバックアップされており消灯することは無し。屋根上の遮断器も真空遮断器なので、空気遮断器のような大きな音は発生しません。そういや、ボックス向かいの2人連れが「守谷を過ぎると交直切替が……」と得意気に話してましたが、お前ら地磁気観測所へ行ったことがあるのかと(以下略)
案の定、かなりの乗客が体験乗車組らしく、途中あまり入れ替わりも無いままつくば着。多くの下車客が改札に殺到して大混雑です。乗車する側も、券売機の手前で行列を作って入場制限、「最後尾」の札まで出る始末。どこかで見たような光景ですな。
これで俺的には筑波宇宙センターや国土地理院32mアンテナが近くなったわけですが、今日のところは特に用も無し。とっととバスで土浦へ抜けます。
■ 水郡線
土浦からE531系特別快速に試乗というプランも考えましたが、今日は18きっぷの消化という目的もあるので、ここで東京方面に戻るわけにはまいりません。なにせ俺の場合、18きっぷを使うときは「1日あたり2300円の倍以上乗って元を取るべし」という鉄の掟が存在するので、少しでも遠くまで行かねば。もちろん今日中に東京に戻らねば意味が無いので遠出にも限界があり、そのうえ少しはネタっぽいモノが無いとねぇ。
と言うわけで、水戸まで行き、更に水郡線に乗り換え。もっとも水郡線自体は、距離が長いわりにはヤマも無ければオチも無い、趣味的にはとても不毛な路線。沿線の観光名所も、袋田の滝とか袋田の滝とか袋田の滝くらいしか思いつきません。ノートPC開いて内職するか読書か昼寝で過ごします。
■ JRバス白棚線
水郡線を磐城棚倉で捨て、バスで白河へ抜けます。この白棚線バスに乗るために、水戸から2時間も耐え難きを耐えたのだ。
かつて白河〜磐城棚倉間を走っていた国鉄白棚線は、戦時中に不要不急路線として鉄材供出・バス代行化され、鉄道としてはそのまま復活することのなかった路線。かつての線路跡(の一部)はバス専用道路となって、現在もJRバスが走っているというわけ。
棚倉寄りでは鉄道跡を通らず一般道を走り、しばらくするとおもむろに狭いバス専用道へ突入します。単線鉄道だっただけにバス道も1車線、最前部席から見ているとちょっとスリリングです。途中の停留所は行き違い可能なように広げられ、どことなく鉄道駅っぽい雰囲気ですが、明らかに有効長が短いので、鉄道時代も交換可能だったわけではないでしょう。だいたい、鉄道だった頃よりも停留所が増えているわけですし、バス化されてから設けられたものと考えるのが自然。
関辺で一般道に合流する形で専用道路は終了。白河〜磐城棚倉間で専用道を走る区間は4割程度といったところでしょうか。バスに乗りながら自動的に廃線跡巡りができてしまう(そして、バスでないと廃線跡を巡れない)ナイス路線です。私は新白河で下車したので、棚倉からのバス運賃は710円でした。
■ 磐城西郷
新白河でバスを降りたのは、バス代を少しでも節約するのと、ここの駅名標を確認しておきたかったため。この駅の所在地は福島県西白河郡西郷村。平成の大合併のなかにあっても村であり続けているため、「新幹線鉄道で唯一、村にある駅」のステータスは健在。ちなみに、東北新幹線開業前の駅名は磐城西郷でした。在来線ホームには国鉄時代さながらの所在地名入り駅名標が残っているので、よーく確認しておきましょう。白棚線バスと合わせての小ネタということで。
新白河から黒磯、宇都宮と乗り継ぐうちに日が暮れる。宇都宮からはグリーン車を奢って帰るとしよう。
2005-08-28 [Sun]
■ 海上自衛隊 鹿屋航空基地史料館
遅い、ホント仕事遅過ぎる……本当なら1年前に仕上げてないといけない記事ですが、ようやく公開。ちなみに今年7月にも訪問してますが、写真は全部昨年9月のものだったりします。だって7月のときは曇ってて写真写りがイマイチだったんだもん。
そういや、私が鹿屋の史料館の存在を知ったのは「宇宙へのパスポート2」だったと記憶しています。いやホント、鹿児島の観光ガイドとしても有用な本ですな。
■ 本: 梓特別攻撃隊 爆撃機「銀河」三千キロの航跡
正直言うと、鹿屋航空基地史料館を訪問するまで、梓特攻隊については何も知りませんでした。鹿屋に行ったのも、どちらかと言うと「二式大艇を見たい」という動機でしたから。史料館2Fで鹿屋と二式大艇を結ぶ梓隊のことを知ったものの、昨年9月の時点ではそこでお終い(ぉぃ)。今年7月の再訪を機に梓隊について調べるうち、長峯五郎の「二式大艇空戦記」と共にこの本に行き着きました。ここら辺の文献をひと通りあたっておきたかったのが、鹿屋のレポートを仕上げるのが遅れた理由のひとつ、と言い訳しておきましょう。
奇跡的に生還した元隊員の証言や、内外の資料(米軍側の記録まで)をもとに綴られた迫真のドキュメントは、読む者を「銀河」とともにウルシー上空へと導く勢いで、戦記ファンや飛行機ファンならば読んでみて損はありません。と言うか、読め!
なおこの本、2000年の刊行ですがなぜかいまだにNF文庫になっていません。私が入手したのは初版でしたが、もしかして重版してないのか? 下手をするといつの間にか入手難になってしまうかも……と煽ってみる。
● ただただし [ペンシルも「打ち上げ」って言うのかねぇ。水平発射だけど。]
● なりた [道川のペンシルは上空へ向けて打ち上げたので無問題です。]