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なりたま通信所業務日誌


2011-09-07 [Wed]

H-IIA F19 延期続報

「予期せぬ動作が起こる可能性を否定できなかった」って、モノが指令破壊受信機だけに gkgkbrbr……よく今回見つかったものですな。

何にせよ、これで打上げ作業は再開の目処がたったわけですが、今日の時点で打上げ予定日再設定の発表がないのは、もう少し時間がかかるということかな。続報を待て。


2011-09-08 [Thu]

H-IIA F19 再スケジュール

結局、宇宙開発委員会報告の翌日にリリース出ましたな。

今月 17 日か……ロケットまつりとモロ被りだけど、そのために年休確保済みなので、あと 1~2 日追加で年休承認されれば行くのは不可能ではないな。ひとまず往きの航空券とレンタカーと宿を押さえておいて、当日の天候予報が出てから最終判断を。


2011-09-13 [Tue]

天候予報が……

仕切り直しの H-IIA F19、当方も改めて遠征を決意し、TNSC の発表する週間気象情報を連日注視しているわけですが、本日発表の予報によると、打上げ当日の 17 日は雷・強風・大雨の 3 コンボ orz。

「南海上の熱帯低気圧」は本日付で台風 15 号となったわけですが、こいつの動きが遅いとなると今後の天候の読みも難しい……まぁ、当方にできるのはこれまで以上に情報に注意するほかにはないのですが。今のうちに「19 日に延期」を覚悟しておくか。


2011-09-15 [Thu]

H-IIA F19 再び延期

やっぱりねぇ……

打上げ予定 2 日前の今日の時点で一度 GO/NOGO 判断があるはずなので、今日一日プレスリリースを注視していましたが、夜になって延期決定のお知らせが。まぁ気象情報を見ても、機体移動の時点で NOGO となりそうな雰囲気ではあるわな。

今回、台風の動きが読めないので何とも判断の難しいところですが、現時点での気象予報のとおり推移すれば、19 日には打上げができる可能性があります。ダメでもともと、行ってやろうじゃないか。


2011-09-16 [Fri]

H-IIA F19 打上げ観戦 1 日目

出発

延期とわかってて出撃というのも微妙ですが、何も今回に始まった事でもなし。当初予定通り現地入りを目指します。

NH619 便、B767-381 (JA8272) はほぼ定刻に鹿児島空港に到着。今回は高速船利用なので港まで移動。空港発の場合、高速船ターミナル行のバスが使えるので、移動時間が読めて便利。

鹿児島港 1020 発の便はトッピー 1。大隅海峡はさすがに波が高く、上下と前後に揺られての船旅。いや別に酔うことはなかったけど。乗り物には結構強いんだ俺。

島上陸

西之表港にて 鹿児島県警に出迎えられながら西之表港上陸、いつものレンタカー屋でクルマを確保。いやもーすっかり「ロケット打上げを見に来る人」と認識されてやがります。

空港に立ち寄りつつ、ひとまず TNSC を目指し、広田入口の検問で通行証を発行してもらう。これ、IGS の打上げを見に来たときのお約束。南種子は雨模様、写真とか撮る気分ではないので、宇宙科学技術館を覗いて時間を潰します。

再設定 !?

宇宙ヶ丘公園の告知看板 15 時半頃に宇宙ヶ丘公園に行ってみると、打上げ告知看板の記載を絶賛修正中。修正が終わってから見てみると、打上げ予定日が 18 日になっている。え、まだ公式発表出てないけど、ホントに 18 日に再設定された !?

H-IIA F19 再スケジュール

16 時過ぎに、携帯電話にプレスリリースが届く。やはり 18 日。気象情報では当日の条件は決して芳しくないけど、中の人的には少しは勝算があるということか。

そうと決まれば、本格的な行動は明日から。河内温泉で休息し、西之表までクルマを転がしつつ携帯電話を充電。宿代節約のため、今宵は車中泊。


2011-09-17 [Sat]

H-IIA F19 打上げ観戦 2 日目

今日の TNSC

今日の吉信射点 明けて 17 日、予定通り Y-0 カウントダウンに漕ぎ着けるか。MTCS に寄りつつ、TNSC へ様子見に。9~10 時の時点では、雲はあるものの晴れ、まずまずの日和。この天候が継続してくれれば、明日の打上げはいけるか。

施設案内ツアー、そして……

H-II 7 号機@大崎第 1 事務所 せっかくなので、1100 からの施設案内ツアーに乗車。この頃から曇りだして微妙な天候に。ちなみに今回は超広角ズームレンズを持ってきたので、大崎第 1 事務所の H-II 7 号機を撮るときには結構活躍してもらいました。

ツアー終了後、竹崎観望台とか一通り見て回り、宝満神社でいつものように打上げ成功祈願を済ませた後、Twitter をチェックしていると、TL に「延期」の文字が。ええぇー !?

またまた延期

程なくプレスリリースが届いたので、残念ながら延期は揺るぎない事実。しかも予定日は未定。今回の俺のお休みは 20 日までなんだけど、それまでに打上げはできるのか。台風は停滞しているし、限りなく望み薄な感じ……

ひとまず河内温泉で休憩し (またかよ)、西之表に戻って投宿。明日一日様子を見て、明後日に撤収するか 20 日まで居座るかを判断する方向で。


2011-09-18 [Sun]

H-IIA F19 打上げ観戦 3 日目

島内散策の一日

当初打上げ予定時刻の吉信射点 島に来るとよくある事 (ぇ) ですが、今日は丸一日フリーなものでお約束どおり島内をブラブラと。喜志鹿崎に西京ダムに天女ヶ倉と島北部を巡って、久々に鉄砲館へ。どうやら最近ガイドが付いたようで、1 時間弱程度で見所を押さえた案内をしていただく。俺は特段急いでいるわけではなかったけど、見学時間が限られた人とかには有難いんじゃないかな。

午後は性懲りもなく TNSC へ。打上げ予定が未定とあっては検問も無し。当初の打上げ予定時刻は絶好の日和 orz この後門倉岬まで行って「今回もまた島縦断かよ」とつぶやくのも、これまたお約束。

結局、今日中にリリース出なかったので 20 日までに打上げが行われる可能性はゼロ。再び台風が接近する前にいったん撤収するとしよう。


2011-09-19 [Mon]

H-IIA F19 打上げ観戦 4 日目

いったん撤退

トッピー 2@西之表港 さすがに今日は天候が悪い。高速船乗場に行ってみると 1105 発の便は満席と出ていたけど、窓口で掛け合ってみると調整用と思しき 1 席分を発券してもらえた。当然、トッピー 2 は満席で西之表港を出港。そういや世間的には三連休最終日、そりゃ混むはずだわな。大隅海峡は往路のときよりも波高め。波に船首を立てるので横揺れは少ないものの、上下と前後に大きく揺られながらの船旅。酔いはしなかったけど、錦江湾に入ったときは少しホッとしたり。

飛行機の普通運賃よりは僅かなりとも安いからという理由で、鹿児島からは新幹線利用。もっとも、ご多分に漏れず新幹線も残席僅か、窓側席なんて取れやしねえ。さくら 416 号は通路側だから良かったものの、博多で乗り継いだのぞみ 48 号は普通車 B 席 orz……博多発時点では空席が多かったものの、岡山から新横浜まで左右ガッチリ挟まれた状態に。これなんて罰ゲーム ?


2011-09-20 [Tue]

H-IIA F19 再スケジュール

気象情報からすると 22 日よりは 23 日の方が可能性高そうと読んでいましたが、予想通り 23 日に。というわけで、23 日の朝一で島に上陸するよう手配。トッピーが残席僅かとなっていて慌てて電話予約を入れたのは内緒だ。

22 日のうちに鹿児島入りする必要があるけど、会社終業から羽田空港に直行しても鹿児島行の最終便には余裕時間が少な過ぎて間に合わない可能性が高いので、福岡に飛んで新幹線で鹿児島中央入りする方向で。


2011-09-22 [Thu]

H-IIA F19 打上げ観戦再トライ 1 日目

鹿児島へ再出撃、そして失敗

出勤前に羽田空港に立ち寄って大きな荷物をコインロッカーに預け、終業まではおとなしく会社でお仕事。で、終業と同時に会社を飛び出て羽田へ直行、荷物を回収。ここまではよかった、ここまでは。

荷物を預けようとすると、搭乗予定の JL333 便は機材到着遅れのため 35 分延発だと。今日中に鹿児島入りするためには、遅くとも博多 2227 発のみずほ 607 号に乗る必要があるというのに、福岡着が遅れるのはかなり厳しいぞ。それでも、急げばなんとかなりそうと踏んでいたものの、出発ラッシュにあって遅延便が他の遅延の無い便を差し置いて優先的に出発できるはずもなく、ドアクローズこそ 35 分遅れで済んだもののプッシュバック開始まで 10 分待たされるは、タキシング開始も更に待たされるはと遅延は更に増大。当方のイライラもつのる一方。

結局、JL333 便、B767-346ER (JA656J) は 1 時間近く遅れて 2210 福岡空港着、預け手荷物を受け取ったのが 2217。この時点で地下鉄→新幹線の乗継はアウト。一か八か、博多駅筑紫口までタクシーを飛ばして間に合うかに懸けてみるも、1 分差で間に合わず orz。仕方なく、つばめ 377 号で熊本まで移動して投宿、明日朝一のつばめ 323 号で鹿児島入りすることに。

ちなみに、飛行機搭乗のために離脱していた Twitter のタイムラインを追ってみると、H-IIA 19 号機は 2130 に機体移動を開始、2200 までに移動完了した模様。今回、これまでよりも立入規制開始時刻が早まっていたけど、機体移動も同様に繰り上がったらしい。うーん、やはり「前日現地入り」の原則に従って今日のうちに島に上陸するプランにしておくべきだったねぇ。


2011-09-23 [Fri]

H-IIA F19 打上げ観戦再トライ 2 日目

再び種子島へ

トッピー 3@西之表港 昨日夜遅く着いて朝早く出発というのもシンドイですが、これ以上遅れるわけにはいきませぬ。熊本始発 607 のつばめ 323 号に乗り込み、車内から鹿児島商船に電話を入れて、乗船が出港ギリギリになりそうである旨を連絡。なにせ三連休、到着が遅くなった所為で席がキャンセル待ちに回されたりしては堪ったもんじゃないからねぇ、念には念を入れて。

定刻 706、鹿児島中央着。大荷物抱えてるとは思えないものすごい早足で駅を出てタクシーに飛び乗り、720 頃に南埠頭の高速船ターミナル到着。混雑する窓口で乗船手続きを済ませ、トッピー 3 に乗り込んでようやく落ち着く。やーれやれ。

結局、他の乗客の乗船手続き待ちもあって鹿児島出港は 10 分遅れ、西之表入港も 10 分遅れの 915。まぁ昨夜の混乱を思えば、10 分遅延くらいは全然問題じゃありません。帰ってきたぜ !

今日のえびの湯

X-60 の吉信射点 レンタカーを確保し、食糧調達を済ませて、一路南種子へ。いつものえびの湯へは 1030 頃着。さすがに、朝一の飛行機・高速船で駆けつけた向きと、先週から長期滞在を決め込んだ向きくらいしか居ないので、見学者も案外多くない。三連休とはいえ初日では駆けつけられない向きも多いだろうし、やはり地元の方が主体になるのかな今回も。あるいは、三連休で種子島・屋久島観光を計画していたら偶然打上げ日に重なった運のいい観光客とか。

無線をチェックする限り、トラブル等は伝わってこない。そして X-60 での GO 判断が出た。なにやら、打上げ予定時刻は公表された 1336 キッカリではないらしい。射点周辺への散水が行われた後、X-20 で最終の GO 判断が下る。天候も良いし、ここまで来れば心配はもう無い。

リフトオフ !

H-IIA F19 13:36:50、リフトオフ ! 雲の無いよく晴れた空へと上昇する機体を目視で追跡できる。600mm 相当の超望遠で追っていると、風に流されたロケット雲に遮られることも無く SRB-A 分離まではっきりと視認できた。何度も打上げを観てきたけど、ここまでコンディションの良い打上げ光景は滅多に無い。前回の H-IIB F2 を上回る光景。毎度の感想ながら、やはり観に来てよかったぜ !

ちなみに、今回のえびの湯での見学者は H-IIB F2 のときよりも若干少なめ。やはり延期に次ぐ延期で諦めた向きが少なくなかったのか。これほどの好条件での打上げを見逃した方々はホント惜しいことでしたなぁ。

打上げ後

ML への放水継続中の吉信 LP1 立入規制解除の頃合を見て、TNSC へ。竹崎射点へ行ってみると鹿児島県警のヘリが駐機していて一瞬ビビる。LP1 を見てみると、ML に向けて絶賛放水中。打上げ直後にもなにやら黒煙が上がっていたけど、どこか派手に燃えたりしたのか。

そういえば、今回は PST が撤去された LP1 からの初打上げ。号数表記は H-IIB のときと同様 ML のマスト上に掲示されているのが確認できた。でもこの掲示方法だとえびの湯から見えないんだよねぇ。写真だけ見ても何号機かの判別ができなくなったのはちょっとだけ残念。

センターを出て、茎永交差点の横断幕が早くも成功祝賀バージョンに変わっているのを確認。ここの横断幕ってホント変わるの早いよなぁ。

西之表に戻って早めに投宿。軽く写真の整理を済ませ、夜はいつものように「打上げの打ち上げ」へ。いつにも増して焼酎が美味いぜ !


2011-09-24 [Sat]

H-IIA F19 打上げ観戦再トライ 3 日目

帰還

増田宇宙通信所 10m

本日は晴れながらも昨日よりは雲多め。やはり昨日の好天のなかで打上げを観られたのは僥倖であったな。

帰りの高速船までは時間があるので、打上げ前には入れなかった増田宇宙通信所へ行ってみる。以前と比べてアンテナが減って寂しくなったなぁ。それでも、現存するアンテナをせっせと写真に収めておく。雲は多いけど光量が十分あるので、まずまずの写真が撮れたぞ。

TNSC へ行ってみると、さすがに昨日の今日だけに ML はまだ射点上。宇宙科学技術館の駐車場は満車。さすがは三連休。施設案内ツアーも最終便以外は満席という盛況ぶり。

河内温泉センターで休憩 (またかって言うな) した後、15 時前に西之表に帰還。クルマを返却し、1530 発のトッピー 2 で島を離れる。次回 H-IIA F20 も観に来れますよぉに。

鹿児島港到着後は、特に寄り道もせず天文館経由で空港へ。NH630 便、B777-281 (JA8198) で羽田へひとっ飛び、日付が変わる前に RTB。