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なりたま通信所業務日誌


2006-02-05 [Sun]

18日は種子島行き決定

本年1〜2月は、怒涛のロケット打ち上げラッシュ。以前予告したように、当初18日予定のM-V-8を狙って飛行機のチケットを手配しておりましたが、H-IIA F8の延期を受け、H-IIA F9は18日、M-V-8は21日にリスケジューリング。と言うわけで、当方のターゲットも内之浦から種子島へ急遽変更です。

鹿児島〜種子島の飛行機は19日の帰りが全滅だったため、前日に鹿児島市内泊のうえトッピーで西之表入り、レンタカーで島を縦断するプランとし、船・車・宿の手配が完了したのが昨日のこと。見学場所を当日現地で探さなければいけないのがリスキーですが、最悪の場合、宇宙ヶ丘にでも行けばいいか。あそこなら、追跡用パラボラが動くのも見られるだろうし。

戻りの飛行機の関係上、19日の午前中には島を離れる必要があるので、1日延期になるだけで全てが水泡に帰してしまいますが、その時にゃ種子島空港でYS-11の撮影に切り替えよう。


2006-02-11 [Sat]

1周年

早いもので、当サイトも開設1周年と相成りました。昨年秋以降、ロクに更新もされておりませんが。去年の今頃は、サイト更新もままならないほど多忙になろうとは予想だにしなかったもんねぇ。一応祝日なので(今年は週末なので関係ありませんが)、○周年で何か書き込む程度の暇は毎年確保されているのが救いか。

ちなみに2月11日を開設日としたのは、日本初の人工衛星「おおすみ」が打ち上げられた日(1970年)である、というのが表向きの理由。裏の理由は……御想像にお任せ。


2006-02-14 [Tue]

進駐軍の(以下略)

Webアクセス解析を実施すると、検索語の中に「バレンタイン少佐」が散見される今日この頃、皆様いかがお過しでしょうか。

俺様の戦果については、聞いてはいけない。どうせ例年どおり脳内メイド(←ドジッ娘)脳内幼馴染み(←ツンデレ)脳内マイシスター(←年下で可愛くて甘えん坊)しかアテはありませんから。


2006-02-17 [Fri]

定時退社!

えぇもう、仕事する気分なぞ朝から皆無ですよ今日は。もちろん、定時に会社を飛び出します。どのみち金曜はノー残業デーなので文句言われる筋合いは無いけど、目的がアレだからねぇ、スチャラカ会社員ぶりも極まれり。

只今、鹿児島潜伏中

金曜夜という時間帯の所為か、はたまた超割の威力か、鹿児島行ANA629便は見事に満席。B777-281の3-4-3アブレストが窮屈さに輪をかけてますが、あえて通路側を選んだので少しはマシか。

鹿児島空港到着後は、リムジンバスを金生町で降り、鹿児島港近くに投宿。そういや、鹿児島は過去に何度か来てるけど、空港からバスで鹿児島市内入りというのは今回が初。いつもはレンタカーで鹿屋や内之浦へ直行するか「かごしま空港ホテル」泊まりがお約束だからねぇ。

いやホント、長い一日だったぜ今日は。明日に備えてとっとと休め。


2006-02-18 [Sat]

いざ種子島へ

只今、鹿児島港北埠頭旅客ターミナル待合室。いやー、判りやすい人達が多いですなぁ。あまり人のことは言えない気もしますが、飛行機内持ち込み可能なサイズの荷物しか持ってないうえに三脚も無いから、皆様ほどあからさまぢゃないぞ俺は。

乗船するは「トッピー4」。そういや、船で種子島入りするのもお初だな。

吉信射点(の近くに)到着

H-IIA F9@吉信第1射点 西之表港に着くと、レンタカー店の出迎えが多い多い。俺を迎えてくれた店の人もビビッてました。R58を南下する道中も「わ」ナンバーが妙に目立ちます(←含む俺)。

車を40分少々走らせ、広田漁港北側の見学ポイントに到着。「えびの湯」と言えば判る人には判るはず。確か警戒範囲のギリギリ外側、おそらく一般人が最も間近で打ち上げを見られるポイント。レンズは600mm(35mm版換算)でちょうどいい感じに収まる程度。この日のために大枚はたいたE8800とテレコンが活躍するぜ。肝心のロケットの前に避雷鉄塔が被ってしまってますが、リフトオフしてしまえば無問題。

只今12時。リフトオフまであと3時間と27分です。

H-IIA F9 lift off!

H-IIA F9 13時頃までは文句無しの青空だったのが、1時間も経つと厚い雲に覆われてしまう。日が陰ると画にならないばかりか、シャッター速度が稼げず寒さで震えて手ブレの原因になるので勘弁して欲しいんですが、こればかりは以下略。

60分前、ターミナルカウントダウン開始。この頃から地元の見物客で混み始める。15時の時点でトラブルの報告は無し、以降は撮影に専念することに。相変わらず、日は陰ってますが。

2分前、合図の花火発射。どこからともなく関係者の無線が聞こえてくるので(電波法的には良いのか?)、心の準備もOK。

カウントダウンゼロの瞬間、SRBのオレンジの炎が目に映る。さすがに4.7トンものペイロードを搭載している所為か、心なしか上昇がゆっくりなように見えます(と言っても、実際に見たのは今回が初めてだけど)。やがて届く轟音は、確かに「バリバリバリバリ……」というアレ。ありきたりな表現で申し訳無いが、ほかに表現のしようが無いんだもん。燃焼ガス噴射が絶え間無く大気を叩く音、なるほどこれが「ロケットの音」ですか。ファインダー越しの追跡に夢中だったためか、10秒後、20秒後のSSB点火には全く気付きませんでした。まぁロケット初体験じゃしょうがないな。

発射時刻になっても結局雲は切れず、H-IIA 9号機は20秒程で雲の中に消えて行きました。当然、SRB分離なども見ることはできません。

車に戻り、撮影画を早速チェック。うーむ、シャッターボタンを離すのが早過ぎたか、一応リフトオフはしているものの鉄塔が被ったままのヤツが2枚と、飛翔中のカットが5枚、以上。ブレ気味のカットも多く、やはりシャッター速度を稼げなかったのは痛かった。あと、連続撮影時のCFへの書き込み待ちが辛い。画質を採るかサイズを採るか撮影速度を採るか、悩ましい問題だぜ。

打ち上げアフター

打ち上げ後30分でTNSCの立入制限は解除されるので、もうロケットは居ませんが一応行ってみます。ロケットの丘から、射点に取り残された移動発射台を視認。後から写真で確認した限りでは、SRBの噴射炎に焼かれた痕跡は意外にもほとんど見られず。大小6本ものブースター抱えてた割には……って、SSB点火はリフトオフ後でしたね。

宇宙科学技術館は臨時休館なのでそのままスルーし、追跡所のある宇宙ヶ丘へ。追跡を終えた2基のパラボラが水平線方向を向く姿を確認。もっとも、正面からのアングルは見られる場所が見当たらず、背面しか見られませんでしたが。

上中の街を走っていると、「ロケット打ち上げ成功おめでとう」の幟を飾っている真っ最中。なるほど衛星分離まで確認されたわけやねと、俺はこの光景で成功を確認。

西之表へ戻る途中、もうすぐ新空港に取って代わられる種子島空港に立ち寄り、これまた退役間近のYS-11を見物。エプロンには、三菱マーク入りの小型ジェットに航空局のサーブ2000の姿も。やっぱ偉いさん用?

種子島は今回で4度目なれど、いつも鹿児島から飛行機で日帰りばかりだったから、島内泊も今回がお初。某民宿の本日の宿泊客は、案の定全員が同じ目的。宿のおやじさん共々、焼酎で祝杯をあげます。おそらくその場の全員が「お前ら、マニアック過ぎ」とお互い思いつつ、宇宙にいちばん近い島の夜は更けてゆきましたとさ。


2006-02-19 [Sun]

増田宇宙通信所

JAXA増田宇宙通信所 新GN10mアンテナ 明けて19日、本日は11:20発のトッピーに乗らねばならないので、時間が物凄く中途半端。でもまぁ、MTCSくらいは行けるか。打ち上げは終わってもMTSAT-2の追跡はまだまだ継続中、一応見ておかにゃなるまいて。

もっとも最近の追跡管制は、TKSCから遠隔操作できる新GN可搬アンテナが用いられることが多く、今回のMTSAT-2も御多分に漏れず。特徴的なX-Yマウントのアンテナは真上を向いたまま、10m可搬アンテナのみが仰角を付けてました。日曜なので一般公開も無く、外から眺めるだけ。

やはり時間が中途半端過ぎて、MTCSを覗いただけで時間切れ。帰りがけに新空港を一瞥できた他は寄り道も一切せず、返却予定ギリギリに西之表着。昨日と同じ「トッピー4」の船内では、ひたすら寝てました。

神戸空港

フレッツ・スポットの使える鹿児島中央駅で昨日のレポートをしたため、夕刻に空港へ。東京への帰路は、開港したばかりの神戸空港を経由します。もちろん、真の目的はポートライナーの延伸区間ですが。

定刻では17:50発のANA420便は、到着機材の遅れで18:30に変更。おまけに神戸ではエプロン端に止められターミナルまでバス連絡と、当初予定よりも45分も遅れて焦ります。

俺としては「単振動」は芸の無い行為という意識があるため、空港連絡鉄道に初乗りするときは飛行機利用と絡め、鉄道新線は片道のみで済ませるようにしていますが、今回は市民広場で降りて空港へ引き返すことに。新神戸から新幹線経由で東京へ戻るのがルート的には真っ当かと思いますが(←鹿児島から東京へ行くのに神戸を経由するという時点で、全然真っ当じゃありません)、超割の使える飛行機のほうが安いんだもん。420便の到着遅れのため、本当に「行って戻るだけ」の時間しか無くなってしまいました。それにしても、三宮行きのポートライナー車内で、神戸空港発便のチェックイン手続きを携帯電話で済ませるというのは、何かが間違っていると思います。


2006-02-22 [Wed]

ASTRO-F/M-V-8

怒涛の打ち上げラッシュのトリを務めるM-V-8、こちらも見事に成功。軟弱者な俺は朝起きられなくて中継を見逃してしまいましたが。つーか、18日は本来コレを見に行く予定だったんですが。

で、ASTRO-Fは「あかり」と命名ですと。ベタでスマンが、犬チックという言葉を思い出してしまいました。個人的には、ISAS内の投票で最も多かったという「あかつき」も捨て難いんですが、それじゃやはり「鉄」過ぎですかそうですか。