2005-08-06 [Sat]
■ 新五十川トンネル
「ムーンライトえちご」→3921M→821Dと乗り継いで羽越本線を北上。途中下車しつつ小ネタを拾ってまいりませう。
と言うわけで、羽越本線の小ネタその1。五十川駅秋田方上り線にある、複線断面を鉄道と道路が共用する珍トンネル。架線にAC20,000Vが常時加圧されている営業鉄道路線のすぐ隣を、生身の人間が平気で歩いているんだから、実はとんでもないトンネルなのでした。
途中下車して1本遅らせても、酒田以北への接続列車は結局同じなので、こういう芸当も可能。しかもその間に上り列車が2本(特急1、普通1)通過するので、走り撮影もバッチリ。ナイス過ぎです。でも、「鉄」な乗客が多いにもかかわらず、五十川で降りたのは俺一人でしたけど。お前ら、アンテナ感度低過ぎ(←俺の趣味が特殊過ぎるだけ)。
■ 折渡トンネル
酒田で乗り継いだ539Mを羽後岩谷で捨て、駅から炎天下を30分ほどテクテク歩く。羽越本線小ネタその2は、日本で初めてシールド工法が採用された折渡トンネルの記念碑です。あぁ、なんてマニアックな……。
トンネルの岩谷側坑口近くに、慰霊碑と共に「楯構掘鑿折渡隧道竣工記念碑」が。楯構(じゅんこう)という見慣れない日本語がシールドのことです。またひとつ勉強になりましたね。
素直に羽後岩谷駅へ戻ればいいものを、なぜか「折渡峠を徒歩で攻略してやるぅ」と勢い付き、1時間かけて隣の折渡駅まで歩く。多分、あまりの暑さに頭が熱暴走したのでしょう。
■ 道川海岸 秋田ロケット実験場跡
折渡駅から道川駅までわずか14分、冷房で涼む暇もありゃしない。そして道川駅から徒歩10分、本日のメインの目的地、道川海岸の東大生研秋田ロケット実験場跡地へ到着。50年前の今日、それまで水平発射試験を繰り返してきたペンシルロケットの、初の上空への打ち上げ実験がここで行われたのでした。本日特別なイベントが催されるわけでもないのですが、あえて50周年の日付を選んで訪問するのがネタ野郎の心意気というものです。
快晴! そして暑い!! 糸川英夫はじめ東大生研の皆様は、50年前もこんなクソ暑いなかでペンシル300を打ち上げたのでせうか。そりゃビニールテープ留めじゃ熱で伸びてランチャから転げ落ちるわな。
■ 秘境駅・桂根
道川の2駅隣には、1日に下り3本・上り4本しか停車しない、列車到達難易度の極めて高い「秘境駅」桂根があります。道川海岸で時間を潰すうちに夕方近くなったので、いったん新屋まで行って上り列車で折り返せば攻略可能です。折角なので、行ってみるべし。
桂根下車後、程なくして列車接近音が鳴り始める。カメラを構えて待っていると、やって来たのは583系の団臨(甲子園応援団体列車)! おまけに交換待ちでしばらく停車。なんてラッキー。
駅周辺には多少の民家があり、「周囲に何も無い」秘境駅とは趣を異にしますが、いかんせん停車列車が少な過ぎ、日常生活の足としてほとんど機能していないのが実態でしょうか。ちなみに、国道沿いにコンビニがあるので、駅周辺の利便性は実は道川よりも上かも。
■ 道川の夕暮れ
列車ダイヤの都合上、再び舞い戻って来ました道川へ。ここまで来りゃ毒食わば何とやら、日没まで見送ってやろう。
今回もいろいろと道川の写真(相変わらず、記念碑以外は何もありませんが)を収めてきたので、帰ったら秋田ロケット実験場の記事に写真を追加するとしよう。的川先生にもまた使ってもらわねば(←まだ言うか)。
秋田駅の近くに安い宿を確保できなかったため、本日は大曲まで移動して投宿。あー、疲れ過ぎた。
ペンシルも「打ち上げ」って言うのかねぇ。水平発射だけど。
道川のペンシルは上空へ向けて打ち上げたので無問題です。