2006-09-23 [Sat]
■ Xマイナス4時間
打ち上げ4時間前の2:36、実験所内の省電力モード移行へのアナウンスが流れる。自家発電能力に余裕の無いUSCでは、実験の無事遂行のために不要不急の電力をカットする、局地的な「ヤシマ作戦」状態となるわけです(←例えが古い)。
3:00、34mアンテナが自家発電モードに移行、ライトアップも停止。
3:06、Xマイナス3時間半。そろそろランチャーセットかな。
■ Xマイナス3時間
3:36、ランチャー開放開始。一般見学所の位置からは、整備棟ドア開放だけではロケット本体は見えず、ランチャーが旋回し始めてからようやく姿を現します。
4:00頃から角度セット開始。当初は80度、その後81度→83度→84度とセット角が変わり、最終的には発射角度82度に設定。
4時過ぎににわか雨が降り出し、風も強くなって少々焦るも、4時半頃には収まりました。やれやれ。
それにしても、見学者のクルマは後を絶たず、駐車場はとうに満杯、国道上も路駐でついに通行不能、とうとう「Uターンして内之浦の町へ戻ってください」状態となってしまいましたとさ。
■ Xマイナス2時間
打ち上げ2時間前、航空局や海保への連絡を行い、警戒態勢へ。ということは、少なくとも先程の雨の影響での中止は無いわけやね。
ランチャーセットが完了した以上、見た目上のイベントは発射までほとんど無し。後は日の出を待ちつつ、カメラの露出を調整しながらXゼロに備えるとしませう。
■ M-V-7飛翔!
トラブルらしいトラブルも無く、予定通り6:36にリフトオフ。まばゆい炎と少し遅れて届く爆音、H-IIA F9と同様の経験ですが、加速の速い固体ロケットだけに、爆音が届く頃にはもうかなりの高度に達しています。30秒程で雲の中に姿を消し、後に残るは太い「ロケット雲」。
見学所に流れるカウントアップと状況のアナウンスは、プラス25分で終了。取り立ててトラブルらしき報告がなされていないということは、少なくともロケット発射実験としては成功と考えてよいのでは。
■ 内之浦宇宙空間観測所
打ち上げ終了後はとっとと帰路についた人も少なくなかったようですが、せっかく来た内之浦、USCの中も見学しておきたい。やはり「日本のロケットの神様」の罰が当たるのはヤだからな(←だから嘘だって)。
M-Vはもう飛んでいって居ないので、M台地も見学可能。黒焦げのランチャーがセットされたままの、打ち上げ直後にしか見られない光景を記録。なにせ現在のM-V用設備は今回で見納めだからねぇ。
ランチャーが整備塔内に戻された後、記者会見後のプレスツアーの一団が到着。いったん引っ込めたランチャーを再び出して今回発射時の角度にセットし直すという太っ腹なところを見せてくれます。ちなみに、プレスの中には宇宙作家クラブの面々も。
で、SOLAR-Bの愛称が「ひので」と決定したことは、USCに居たときにiモードでチェックして気付いたのでした。なんか修学旅行列車みたい、と思ったのは俺だけ?